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どのようなものを製作したか
プレイヤーは、周囲環境の反射映像および水中の屈折映像をリアルタイムに映し出す水面の3DCGを見ながら、金魚すくいにおける様々な力覚を提示する、6自由度力覚提示装置『ポイ』を使って金魚をすくう。金魚をすくうときの「ぴちぴち感」、おわんや水槽底面にあたったときの力、水の抵抗や重力などを感じることができる。目の前の液晶ディスプレイの周辺に広がる「水槽スクリーン」が、没入感を高める。金魚の動きには様々な工夫がしてある。自宅PCで楽しめる3DCGプログラム「お持ち帰り金魚」をフロッピーディスクに入れて配布した。
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製作に苦労した点
正直なところ、人間関係を中心とする問題全て。何やったらよいかわからない人は去って行くし、大学生は意外と、何かと忙しい。人手と時間と機材(お金)と場所が、まるで当然のように足りないことに後から気付く。機械製作は、ほんとに時間がかかる。「ハードウエアが完成しないとソフトウエアは作れない」という誤解と真実。理論についても実装手段についても、完璧に理解したつもりくらいになってはじめて、どうにかうまくいく。途中からどんどん先が見えなくなってくる。予想もしていなかった問題に遭遇すると、ほんとにしゃれにならない。「できていない状態」を敢えて他人に見せる、その必要性と辛さ。などなどなどなど。
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