テーマ「奇想天外」
「バーチャルリアリティにより人間は物理的・時間的な制約から解放され,想像力をフルに生かし究極に自由な世界を作り上げることができる!」 バーチャルリアリティ(VR)という言葉が米国で生まれた10年ほど前に盛んに喧伝されていた売り文句の一つです.
しかし,現実からあまりにもかけ離れた荒唐無稽な設定の小説がた
いくつで面白くないのと同様,VRも実は現実の世界をきちんと VR世界に反映させてこそ臨場感も高く,だれもが利用しやすい環境となる.というのがこの10年の研究成果の一つでもあります.
自由という概念には束縛という対局が必要であるようにVRの世界もまた我々が普段生活している現実世界と対になってはじめて存在するなわけなのです.なぜなら自分自身こそが現実そのものなのですから.
「奇想天外」と突然言われて多くの方は戸惑うかもしれません.しかし現実世界という縛りの中でいかに独創的なVR作品,装置を製作するか.今回のコンテストではその部分を重点的に審査してゆきたいと考えております.
作品の中でどの部分がどう「奇想天外」であるのか.応募時にきちんと明記していただきたいと思います.作品内容,製作した装置,プログラム,どの部分でも結構です.
普通の人の思いもつかない「奇想天外」な作品でありつつも「荒唐無稽」とまでなってしまわないよう絶妙なさじ加減の素晴らしい企画をお待ちしております.
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