Sky-Image(2003)
Weather Operation / 東京工芸大学,東京大学
[作品概要]
本作品のコンセプトは,「傘を開けば,そこは別世界」である.日常的に使用されている「傘」の持っているファンタジー的な要素を面に押し出した作品である.
体験者は,天井に設置された大型スクリーンの下に立つ.この時,天井のスクリーンにはただ曇り空が表示されている.しかし傘を開き,その中から空を覗くと傘にスクリーンとは別の映像,例えば,美しい青空が見える.さらに体験者は映像の中で傘の先端から発生する飛行機雲を操って,青空のキャンパスに「雲」で自由に絵を描くことが出来るというインタラクションがある.ただし,この絵は傘の中からしか見ることが出来ない.そのため体験者は自分だけが見ることの出来る独特の青空を創作することが可能である.
映像が変化する仕組みは,まず天井に張られたシルバースクリーンに,偏光フィルターを通した「曇り空-青空」の映像 ( 各々の色成分を減算した映像 ) と円偏光フィルターを通していない「青空」の映像を重ねて投影する.この時,天井のスクリーンに映し出される映像を裸眼で見ると ( 曇り空-青空 ) +青空=曇り空,となるが,円偏光フィルターを通してみると,偏光フィルターを通した「曇り空-青空」の映像が遮断されることになるので青空の映像のみが体験者の目に入る.
[ 岐阜本大会映像 ]