Dis-Tansu(2003)

tansu

Tasmania / 多摩大学

[ 作品概要 ]

『Dis-Tansu』はタンス中にバーチャル世界を構築した映像インタラクション作品である.
タンスの引き出しの内部に液晶モニターがあり,そこに様々な映像を映し出すことで,タンスの中に架空の世界を収納している.そして体験者はタンスを引くことでその世界を覗くことが出来る.

タンスの引き出しの移動量を検知し,描画する映像をリアルタイムに変更している.例えば,タンスの引き出しを開けると,そこには水が溜まっており,その上にはおもちゃのひよこが浮いているというコンテンツがある.体験者が引き出しを揺らしたり,出し入れしたりすると引き出しの動きに合わせて水面が波立ち,ひよこがその波に揺られるようになっている.このように,体験者はただ引き出して見るだけでなく,引き出すスピードなどによって内部の界に影響を与えることができる.さらに水の動きなどがタンスを引き出す力として力覚フィードバックされる.

引き出しが閉じた状態でしばらく経つと,中身は自動的に変わる.作品の特徴を引き出すために,中身は複数用意されている.恐竜,猫,アヒルなど引き出しを開ける度にタンスの中身やその形状が変わっていることが,体験者をワクワクさせる.加えて各部分にアニメーションが付いているなど各所に工夫があり,楽しい作品になっている.

引き出しを覗き込む時の視点はある程度予測できる.引き出しは引き出す動きしかしないので,引き出しに固定された画面への予測視点からの変換は,引き出しの開いている長さのみによって決めることができる.本システムでは,画面を斜めに設置し引き出しの動きに合わせた映像を提示することで,動的な視差による立体感の提示を行っている.

誰もが,タンスが目の前にあれば,まず引き出しを開けてみると思う.このとても自然な行為でインタラクションをすることが出来る作品である.

[受賞]

各務原市長賞 受賞

[文献]

SIGGRAPH 2004 Chair's Prerogative Exhibit http://www.siggraph.org/s2004/conference/etech/tansu.php?=conference

Yasuo Takada, Sawako Matsumura, Shinri Sano, Norimichi Idehara, Proceeding SIGGRAPH '04 ACM SIGGRAPH 2004 Emerging technologies, p.4 10.1145/1186155.1186160

[ 岐阜本大会映像 ]