toro-bravo(1999)
IDESEMI / 多摩大学
[作品概要]
スペインの「牛追い祭り」をモチーフにVR世界を創造することにした。
この祭りでは「牛追い」という単純な目的があり、これに現実では不可能な要素を加えることにより、祭りの持つ非日常性を一層際立たせ、プレイヤを日常から徹底的に切り離すことを狙う。
この爽快感によって、抑制され続けている日常からの解放感と、 1つの目標を成し遂げたときの達成感を味わえる場を作り、祭りという一種特異な空間を味わうことで、現代人が抱える不満やストレスを解消し、非現実的な世界=ハレの日の「楽しさ」を提供する。
プレイヤはヘッドホンを付けて、ランニングデバイスで操作を行い、自作の簡易没入型ディスプレイでVR世界を見る。ランエングデバイスを使い実際に走ることで、VR世界でも移動でき、プレイヤの走るスピードによって移動速度が変わる。没入型ディスプレイによく風景にのめりこむことができる。ヘッドホンから入ってくる音は、観客の声や牛の足音などVR世界の町の音で、プレイヤの没入感をさらに深める。