あ (2012)

Panai / 慶応義塾大学

[作品概要]

我々は日々、文字を使って生活している。

文字は、会話や文脈により意味が与えられるため、同じ文字でもその使われる状況により多様な表現を持つ言葉へと変化する。 中でも「あ」は、ふとした瞬間に発する言葉として様々な場面に用いられ、喜怒哀楽といった多様な感情をそれ一文字で表現することが可能である。そのため、世界有数のハイコンテキスト文化に生きる我々日本人にとって特別な文字であると言える。

しかしそういった「あ」は無意識のうちに使われる事が多く、「あ」がもつ表現力の豊かさを理解して用いることはほとんどない。 そこで我々は、“叩く”、“撫でる”、“曲げる”など、体験者が与えたアクションに対し、それに応じた「あ」をフィードバックする、「あ」の形をした立体物を制作した。

この立体物とのコミュニケーションを通して、体験者は直感的に「あ」の持つ価値、ひいては文字と意味との関係性への気づきを得ることができる。

AH_illustration