SEED STAGE

SEED STAGEの概要

書類審査を通過したチームの作品について審査を行い、協賛企業賞の授与とLEAP STAGEに進む作品の選出を行います。審査は、体験の様子が分かるビデオに基づきオンラインにて実施します

  • 2021年9月8日 オンライン講評会(限定公開)
  • 2021年9月14日
    • 14:30-17:20 VR学会大会OS「IVRC」(オンラインポスター発表)
    • 18:30- 表彰式

※ 実際の作品体験による審査を模索しておりましたが、感染拡大の状況を踏まえ、完全オンライン形式で実施することとなりました。


作品一覧

水上忍者アメンボでGO

制表記(立教池袋高等学校)

アメンボの姿に幼い頃の温かな記憶が思い起こされる。この風情・文化が現在、様々な要因によって消滅の危機に追い込まれているという。文化を後世に遺し、伝えていくことが我々の役割である。本体験ではその文化をアメンボの視点に立ち、川を下る疑似体験をもって伝承する。体験中には様々な外敵や人工漂流物、餌となる虫に遭遇する。アメンボの五感を再現し、体感することで自然界を肌で感じることが最大の目的である。

Arm Energy Blaster

人体エネルギー研究所(明治大学)

ゲームや漫画などのフィクション作品では、腕などにエネルギーを溜めて放出する描写が数多くある。このような体験を実現するため、エネルギーを腕部に蓄積、放出することが可能な腕部装着型デバイスを制作した。エネルギーの蓄積感提示のために、空気圧で筋肉量の増加を、水とポンプで熱感を、振動でエネルギーの脈動感を知覚させる。放出感を空気圧の解放及び、熱感、脈動感の停止により表現する。

Captured Alien

奇妙な凹み(筑波大学大学院)

HMDを装着した体験者は滑稽である.驚き,慌てふためく姿を見ると,ちょっかいを出したくなるのが人の心理だ.そこで,HMD装着者と周囲の人が相互作用する体験型システム「Captured Alien」を提案する.HMD装着者は捕らえられた宇宙人となり,小型立体空間ディスプレイに投影され,周囲の人は捕らえた地球人となりバーチャル空間に身体化される.捕らえた地球人と捕われた宇宙人.観察者と観察対象.支配するものとされるもの.お互いを異星人と認識する地球人同士の未知との遭遇体験を提案する.

炒飯道

NEXT ゆめくじら(和歌山​工業高等専門学校)

炒飯道は、MRデバイスを装着した体験者が、実物の中華鍋を持ってチャーハン作りを体験することが可能なシステムである。
本システムでは、MRデバイスを通して体験者が手に持っている中華鍋の中にチャーハンの描写を行う視覚フィードバックと、永久磁石、電磁石を用いて磁力により中華鍋を握ったとき、まるで本当にチャーハンが入っているかのような触覚を再現する触覚フィードバックの2つを組み合わせる事でチャーハン作りを再現する。

FinGun

Guns N’ Fingers(奈良先端科学技術大学院大学)

誰しも子供の頃や大人になってもたまに手で銃を撃つ仕草をしたことがあるだろう.そんな何気なく行う遊びをグレードアップしたシステムの開発を我々は行うことにした.VR機器を用いた視覚的なアプローチと跳ね上げ機構を作成し,それらを用いることで銃を撃ったようなフィードバックを生み出し,実際に手が銃になり指が飛んでいくような感覚を提示するシステムを開発する.また,近年ロボットアームなどの拡張身体の自己身体感についての研究が行われているが,指が飛んでいくような感覚を提示できればそういった研究分野への貢献も期待できると考えられる.

合成獣(キメラ)の錬金術師

日本動物合成研究所(大阪大学大学院)

本企画では,2種類の動物を合成することで新しい動物を生み出し,生まれた動物から合成元の動物の面影を感じる体験を提供する.ユーザは,仮想空間上で動物を吸収して体内で合成する体験を通して,動物の外見・鳴き声・体内での動きといった特徴を,視覚・聴覚・触覚から知覚する.これら3つの特徴において,合成後の動物に合成元の動物の特徴を引き継がせることで,ユーザは合成後の動物から合成元の動物の面影を感じられる.

ヘッドスピン体験

ヘッドスピン愛好会(慶應義塾大学大学院)

ブレイキン(ブレイクダンス)は2024年からオリンピックの新競技として採択された,世界でも人気のあるスポーツである.
ブレイキンはヘッドスピンや逆立ちなどに代表される超人的な技を音楽にのせて披露し,その技の完成度や音の表現方法を競うスポーツである.
本企画では頭を使って回転するヘッドスピンというブレイキンの技に着目をして,座るだけでヘッドスピンを体験できる装置を開発する.

HMD生物

僕たちは寄生されたい(電気通信大学)

本企画では,ヘッドマウントディスプレイ (Head-mounted display, HMD)を生物に見立て,その生物に頭部を乗っ取られ寄生されてしまう体験を提案します. 生物に寄生されている感覚を体験者に感じさせることを目的として,HMDで生物の世界の知覚の仕方,空気圧バルーンを用いたハンガー反射で生物の自我,スピーカーとペルチェ素子で生物の鼓動と温もりを表現します.

今から君の手は 深海探査艇の一部です

湘南ビーチボーイズ(湘南工科大学)

現実の世界では深海という特殊な空間で深海魚を手掴みすることは不可能であり、深海という世界
にも潜水艦や無人探査機などのカメラやロボットアームを通すことでしか触れることができない。
我々は、デバイスを用いてユーザにより直感的に深海を体験するシステムを提案する。

肩り手

肩操作(電気通信大学,電気通信大学大学院)

身体的な障害を抱える人々も楽しめるゲームデザインを指す「アクセシブル・ゲーミング」が近年注目されている.主に目線や声による操作が使われているが、限界がある.そこで本企画では,より自由度の高い動作が可能な肩による操作を提案する.簡単に体験できるよう市販のJoy-Conを利用し,肩を上げる,ひねる,回す動作を認識できるシステムを開発する.そして,操作入力が複雑なカーゲームにこのシステムを応用する.

Meta Dog

TKKK(筑波大学,筑波大学大学院)

手間をかけずにペットを飼う手段として、バーチャルペットやペットロボットがある。本企画では、バーチャルペットとペットロボットの利点を組み合わせ、ペットとなる犬が画面上と現実空間をシームレスに行き来するペットシステムを作成する。具体的には、画面上では犬の容姿や鳴き声を再現し、現実空間では犬が飛び出してくる臨場感や疾走感、毛並み、柔らかさを表現する。「犬は飼うことができないが、飼ってみたい。」「今あるペット飼育体験のゲームやアプリでは物足りない。」といった声に我々は応える。

mimiclear

ドッペルマン(関西学院大学)

本企画はプレイヤーの体から出る普通の影とプロジェクタによって投影されるバーチャルな影が混在するスクリーンで影とのインタラクションを楽しむコンテンツである.バーチャル影はプレイヤーの影と全く同じ見た目,動きをするためプレイヤーはスクリーンに映る影が自分自身の影かバーチャル影かがわからなくなり,プレイヤーの影もインタラクションできるコンテンツの一部として利用可能になる.また,バーチャル影として「過去のバーチャル影」「現在のバーチャル影」「未来のバーチャル影」を投影することで,過去・現在・未来という違う時点の自分の姿とインタラクションでき,従来のプロジェクションコンテンツにはない時空を超えた体験を可能にする.

mirror ⇄ ɿoɿɿim

M.W.I(関西学院大学,関西学院大学大学院)

本企画では,一般的なHMDを使用したVRコンテンツのようにHMDを装着したままコンテンツを終始VR空間内で体験するのではなく,現実空間とVR空間の両方の空間を使用するコンテンツ体験を目指し,HMDのつけ外しによる「現実世界」と「鏡の世界」の自由な行き来が積極的に呼び起こされるコンテンツを制作する.「鏡の世界」において 行動感覚の左右反転などの現実では不可能なVRならではの感覚を提示することで,プレイヤーは現実空間とVR空間の行き来の中で現実空間の感覚とVR空間の感覚の違いを強く感じることになり,特殊なVR空間への没入感が増幅される.また,「現実世界」と「鏡の世界」が相互に影響していると感じさせることで,現実空間とVR空間の両方を楽しむことのできるコンテンツ体験を可能にする.

未然たるあなた

チーム有明(京都大学大学院)

日本の芸術作品には古来より、「かすかな表象を以て、今目の前に見えている以上のものが感得される」という、”幽玄”と呼ばれる知覚体験がある。
本企画”未然たるあなた”では、幽玄という知覚体験に根差し、受け手の自律的な想像に委ねられた、情報の新しい受け取り方を模索するべく人の”気配”そのものとの対面を体験できる装置環境を制作する。

もう一人の自分探し

自分捜索隊(名古屋工業大学)

本企画では、質問に答えていくことによる自分を見つめなおす体験と、アバターをパーツごとに選んで作成する体験の2つを、簡単なストーリーを通じて組み合わせ、自分自身にあったアバターとはどのような姿なのかを、体験者に感じてもらう。VR 空間で得られる没入感と身体一致性を生かすことで、紙面上での診断テストや、デスクトップ PC でのアバター制作体験以上の、より自分に向き合うこととアバター制作が密接に関わった、特別な体験を提供する。

なぎさんぽ

SeasideWalker(奈良先端科学技術大学院大学)

私たちは,自宅にいながら海岸散歩を体験できるシステムを提案する. コロナ禍により,リモート会議等外出を省略するサービスが流行した.しかし,旅行など外出自体を楽しむ行為に代わるサービスは少ない.例としてVR旅行体験が挙げられるが,大半のシーンで歩行を伴うため,臨場感を得るには視覚だけでなく足裏感覚の提示が重要であると考える.そこで,1シーン内に幅広い表現が求められる海岸散歩を実現するシステムの開発を目指す.

人間は液体と固体の両方になり得るか?

いったんもめん(奈良先端科学技術大学院大学)

「猫は液体である」というジョークがある.これは,猫の身体は柔軟性が高く,体を変形させて小さい容器に収まることに由来する.このジョークから着想を得て,人体が液体になる体験が出来ないかと考えた.そこで本稿では,視覚と触覚の提示によって液体に対して身体所有感を獲得し,仮想現実での「溶ける」という新しい表現を提案する.具体的には,自分の手が高い柔軟性を持ち,液体のように容器に収まる体験を提案する.

お手軽FLOW

領域展開「光陰流転」(大阪大学大学院)

FLOWとは,自分が持っている力以上の結果を出せた体験のことである.本企画ではFLOWを体験できるリフティングゲームを開発する.ラケットは徐々に当たり判定が広がり,リフティングがうまくいきやすくなる.一方,体験者自身はリフティングすることに夢中で,ラケットの当たり判定が広がったことに気づかない.その結果,体験者は上達したような感覚,困難なことを高い集中力によって克服した成功体験,FLOWを得る.

ストレスをぶっ壊す!

ストレスから国民を守る党(電気通信大学)

マイナス感情を口に出すことでストレスが緩和されて安心感を得られる「カタルシス効果」という心理効果がある.一方で,ストレスを軽減することができる体験として,電動シュレッダーで裁断,炎で物を焼却,汚物を水洗で流すことなどが挙げられる.そこで本企画では,カタルシス効果に加え,口に出す言葉を具現化し破壊する体験をつくることで,ストレス解消の効果を増大することを目的とする.システムとしては音声入力マイク,モニタ,振動提示部で構成される.

体験!指助くん~ Put your finger on me ~

そっと指を置き隊(京都産業大学)

指を「置く」、「離す」といった簡単な操作により指スケートボードの技を決めている感覚を提示する。ユーザの操作とディスプレイに映し出される指スケートボードの動作が連動し、デバイスに搭載されたキャタピラが動作し、ボードの体勢が変化する。デバイスに指を置いているだけで摩擦や振動による走行感が提示され、指をデバイスから離し、再び置くことで、指スケートボードが空中回転するような技を決めている感覚が提示される。

「転生したらコウモリだった件」

バットマン(熊本県立大学)

暗闇の中を飛び回るコウモリは超音波を発することによって,障害物や餌などの場所などを把握する.それに対して人間は暗闇では何もできない.本企画では,VRを使うことによって,超音波を発することで物を見ることができるということを体験することができる.プレイヤーが声を発することで,映像内では超音波によって物体を視認できるようになる.本企画はプレイヤーが体重移動によって危険な道と安全な道のどちらかを選択するというゲーム性を有している.

took target(トカゲ)

もやしに全振り(甲南大学)

本企画では、トカゲの性質を体感する。口呼吸を促す装置を作成することで、口で匂いを感知させる。また、呼吸制御の装置を作成することで、歩くと呼吸が制限される。他にも、HMDやトラッキング装置等を用いた視覚再現や、温感提示装置による臨場感の発揚、尻尾が切り離される間隔の再現等を行う。複合的にトカゲの性質を盛り込むことによって、トカゲの生態について理解を深める体験を提供する。

ウォーキングデッ登山

ますすすすの珍妙で奇妙な社畜共(長野県松本工業高等学校)

実際に山に行かなくても家にいながら本格的な登山体験を提示できるVRコンテンツです。登山で最も必要なことは歩くことです。ですが、現在ある歩行体験装置は大きく、家に設置するにはスペースを圧迫してしまい、手軽に体験できません。このコロナ禍でも手軽に登山が楽しめ、山登りの感動を提示するコンテンツとなっています。

私、もう一人ぼっちじゃないもの

もう何も恐くない(湘南工科大学)

本企画では、情報伝達が主軸となるスパイ映画に着目し、HMD装着者(スパイ)と非装着者(ナビゲーター)に分かれたスパイゲームを開発することにした。スパイの任務は目的のため多数ある扉を解除することである。ナビゲーターはモニターに表示される情報を正しく伝達し扉の解除を補助する。しかし扉を解除するための情報は簡単に伝えられるものではなく…。果たしてスパイ一行は協力して全ての扉を突破することが出来るのか…!?

夢のもふもふ

もふもふ班(熊本大学,熊本大学大学院)

現代社会は様々な動物を見かけたり,ペットを飼ったり,施設で触れ合ったりする機会が増えている.しかし新型コロナウイルスが流行り外出する機会が減り,ペットを飼っている人以外動物と触れ合う機会が減ってしまっている.動物と触れ合い,コミュニケーションを行うことで癒しや日々のストレスの解消が期待できる.さらに抱きつくという行為もストレス解消の効果があるとされている.そこで我々は家にいても巨大動物と触れ合うことができるデバイスの開発を行い,癒しの提供とストレスの解消を目指す.

協賛企業賞

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