■IVRC 2001 Authors Interview

A. 手作りVR部門
チーム名:ARIEL
企画名:「海中遊泳」
所属:東京大学


 海中を自由に泳ぐことができるVR。両足は健康器具「スカイウォーカー」、両手はロボットアームで構成されており、実際に平泳ぎ姿勢で体を使って水中のインタラクションを楽しむことができる。遊泳時の力覚フィードバックが労作。

インタビュー


インタビューに付き合ってくれた
松本君(右)、仲谷君(左)

ARIELとは?

 東京大学のサークル。Aritificial Reality Intelligence Engineering Laboratoryの略。いやLoversかな(笑)。創設から3年目。主に計数工学科の3年生で構成されている。5月祭という学園祭で集まったメンバーがそのままIVRCに参加している。

 学科の先生や先輩も時々助けてくれる。機材とか、部屋とか。嵯峨山先生、石川先生様様です。

メンバー紹介

(全体で7名)
 リーダー:松本 主な仕事はハードウェア。
 副リーダー:冨岡 全てのデバイスに関する責任者
 会計:深山 ハードウェアと回路
 CG班:波多野 3DCG
 ロボットアーム担当:坂部
 3Dモデリング:仲谷
 音響:河野


ステップに独特の斜面が
取り付けられている

健康器具スカイウォーカーを使ったのは何故ですか?

 足を支える安定した機構を作るのが難しかった。水の抵抗感を表現するのに良かった。
(しらい:かかとの部分の機構などは?)深山君が試行錯誤、その後みんなで話し合って、彼が設計しました。


ロボットアームについて


アームを上から見た図。
ギア部が労作。

 試作品をひとつ作って、力は強い力が出せたんだけど、ギアのかみ合いで誤差振動が大きかった。強いモーターを使ってギアの枚数を減らした。結局マクソンのモーターを使ったのだが、それが結構高くて予算を食ってしまった。マクソンモーター社さんのおかげで比較的安く譲ってもらったが…。  当初アームをつける位置を肩の上からつける予定だったのだが、安定に設置できないので、最終的に今の位置になった(つい2週間ぐらい前)。  手の固定方法も最初は上からつける予定だったが、手をスムーズに動かすために、特異点(動きが制限される点)をどこにするかで悩んだ。

大変だったこと

(松本)グラフィックスの担当が一人にまかせっきりになってしまって、彼への負担が大きかった。
(仲谷)モータードライブの回路が全部自作なので使ってるうちにおかしくなったり、という。設計、メンテナンス、計測面など冨岡くんの努力が大きかった。アームの設計と工作。全部金属加工で削りだしだったので、そうとう時間がかかった(坂部、松本、仲谷担当)。

発表してみて感じたこと

(仲谷)実際計画していたのだと、水の中を泳いでいる感覚など色々取り入れようとしていた。最終的に完全にではないけど表現できるようになってきた。その辺をよく見て欲しい。またこの感覚は、グラフィックスとモーター制御とアームの出来がそろって初めてできる感覚なのでその辺をよく評価してもらえると嬉しい。
(松本)もともとゲーム的に何か終わり、つまり「目的」をつけようとおもったんだけど間に合わなくて。疲れるまで好きにやってもらう、というスタイルになったんだけどそれでも楽しんでもらえる、ということが判ってよかったかな。
(白井)疲れるまで、っていうデザインが逆にその人それぞれの「良い具合」でよかったかも。すごい全身運動だし。

もう一度チャンスがあったら?

(松本)「クリスタルをしっかりつかんで、台座に運ぶ」というタスクができるようになると良かった。いま持とうとすると跳ね返ってしまう。把持する感覚が出せないか。
(仲谷)海底植物や生き物などとの触感などのインタラクションができればよかったかな。
(松本)いまはすりぬけるようになってる。
(仲谷)すり抜けと言うよりは魚を逃がしてます。実際の海底遊泳は酸素とか制約条件が大きいのですが、そういうのをなくして自由に、自由に、というデザインをしています。

次回に向けて。

 来年実際に動くのは次の学年。自分達よりもいいものが出来るように、手伝おうと思う。2年連続優勝していたので3位はくやしい!次は絶対優勝を!

 
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