SEED STAGE

SEED STAGEの概要

書類審査を通過したチームの作品について審査を行い、協賛企業賞の授与とLEAP STAGEに進む作品の選出を行います。審査は、VR学会会場で審査委員の作品体験に基づき実施します。

  • 2024年9月11日
    • 13:00-15:00 体験審査会(審査員のみ体験)
    • 15:00-17:00 体験(VR学会参加者)
    • 夕刻 懇親会・表彰式
  • 2024年9月12日
    • 9:30-10:50 体験(VR学会参加者)
    • 10:55-12:30 VR学会大会OS
    • 12:40-14:20 体験(VR学会参加者)
  • 2024年9月13日
    • 9:30-14:20 体験(VR学会参加者)

作品一覧

引っ張る!切る!ハタ揚げVR
(熊本大学工学部情報電気工学科,熊本大学薬学部薬学科細胞生物学分野)

本作品は「ハタ揚げ」と呼ばれる長崎県の伝統芸能の凧揚げをVR環境で楽しむことができる作品である.凧が風に引っぱられる牽引力や糸が切れるハタ揚げならではの感覚を再現するために,サーボモータによるロープの巻き取りや装置の取り外しを行う独自の装置を製作した.

足が刃になる⁉ 「切る」感覚の体験
(岐阜大学工学部電気電子・情報工学科情報コース)

ハサミが小さくて不便に思ったことはありませんか?
この体験では、自分の足がハサミになって、その感覚を味わうことができるものになっています。

きときとホタルイカ
(富山県立大学工学部情報システム工学科)

本企画は、仮想空間でのホタルイカのつかみ取り体験を提供する。実世界で、プールに泳がせたホタルイカの模型をトラッキングし、体験者にHMDで映像として提示する。体験者は、映像を見ながらホタルイカを捕まえようとすると、実際に配置されたホタルイカの模型に触れることができる。模型からは、振動などによる触覚提示を行うことで、リアリティのある体験を再現する。富山県の自然と文化の魅力を伝えることを目指す。

Dirtist cube
(大阪芸術大学芸術学部アートサイエンス学科)

独自の機構による触覚提示を用いたVRゲームの企画です。楔形のピースの集合体を糸で制御することで、ゲーム内のオブジェクトの剛性や形状を動的に再現します。機構は立方体型の専用コントローラーに搭載され、ゲーム内の様々な素材を体験できるようにします。

Stealth Shield -Protect your virtual privacy-
(慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科)

近年、VR技術やAI技術などの最先端技術は、私たちの生活やビジネスに革命をもたらしている。しかし、このような技術進歩の裏側には個人データのプライバシーの問題が隠れている。本企画では、インターネットの進化がもたらした「常時接続されている世界」におけるデジタルプライバシー侵害の恐ろしさや危険性を表現するMRインスタレーションを制作し、体験者の注意喚起を提供する。体験者は、自身の会話を通して視覚的・聴覚的・触覚的なフィードバックを受ける。AIを使用し、リアルタイム性を追求したインタラクションを実装する。

次元切断刀
(電気通信大学1類メディア情報学プログラム)

この企画は刀で一瞬にして敵を切り倒す体験をしてもらうものである。体験のリアリティを上げるために今までのVRゲームのように刀からも様々なフィードバックを行うが、今回は切られた相手の動きによる振動や鎧の金属音、風圧などの切られた側からのフィードバックにも重きを置いている。これにより今までとは異なる角度からVR体験のリアリティを向上させる。

手、そこから生えるんか
(甲南大学知能情報学部)

本企画は、自身の腕を取り外して任意の体の部位に再配置する部分的な身体改造を疑似的に再現した体験を行う。体験者は HMD と触覚提示装置を装着後、視覚提示装置と触覚提示装置により錯覚を誘発させ、肩から腕を取り外したときに出る腕の消失感、自身の身体に再装着した際に感じる腕の存在感という感覚を疑似的に再現する。これにより現実では行えない身体変容を可能にする非現実体験を提供する。

寝台列車ですやすや
(立教池袋中学校高等学校数理研究部)

通学中や帰宅中の電車内でいつのまにか寝てしまっていること、また寝ている人を目撃することなど、日常生活で睡眠不足を感じる場面が多くなっている。なぜ人々は電車の中で眠りにつくのだろうか。そこには振動が関わっているとされている。今回私たちが作る作品は、寝台列車を模した空間をVRによる視覚・聴覚の観点と、縦横小刻みに動かして発生させた振動の観点から再現し、人々を快適な睡眠に誘うことが可能となるVRである。

グラビティ・パラドックス
(工学院大学VRプロジェクト)

もし、重力が物理法則に反するような体験ができたとしたら、それはどのような感覚になるだろうか。本企画では、エッシャーの『相対性』のように異なる向きの重力が共存する空間を仮想空間上に再現する。その中を移動することで、自身に働く重力の向きが変化する、摩訶不思議な感覚を体験できるようにする。

君もn皮むけようぜ!(n∈ℕ)
(青山学院大学理工学部情報テクノロジー学科)

本企画は,「剥がす」という日常生活の中で起こる行動を何度も体験できるシステムを提供する.紐による張力を,ディスクブレーキによって制御することで,物体の皮を剥がしている感覚を提示する.ユーザはHMDを装着し,触覚と同時に視覚刺激と聴覚刺激を提示することで,リアルな「剥がす」体験をユーザに提供する.

Fighting of Shield
(明治大学先端数理科学研究科先端メディアサイエンス専攻)

本企画では、ゲームの戦闘シーンで盾によるアクションをVR内で擬似的に行える体験を提供する。我々が制作したデバイス内には衝撃提示装置と温風提示装置があり、それらによって敵から受けた攻撃を再現する。衝撃提示装置によって、剣、弓矢、魔法による攻撃からの異なる防御感を提示し、魔法攻撃では衝撃提示に加えて温風も提示することで温度変化を提示する。また衝撃提示に変化を与えることで、盾の材質が変化する演出も行っている。このような様々な攻撃に対して盾で防御するという体験を提供する。

未来潜影 ~宝を拾ったら太陽を操れる最強ハンターになった件~
(北陸先端科学技術大学院大学)

本システムでは、仮想空間上において影の上を高速移動する体験を提供する。仮想空間上では、体験者は太陽を自在に動かし、オブジェクトが投影する影の形状を変化させる。自身の足元にオブジェクトの影が到達したとき、特定のポーズをとることで、そのオブジェクトにむかって影の上を高速移動する。視覚情報と身体感覚の統合による高度な没入感を実現する。

I vs. Me
(東京大学大学院情報理工学系研究科)

本企画では過去の自分とチャンバラを行う。このとき、相手に攻撃する現在の自己身体は主体的に経験されるため、その動作を明確に認識・記憶することはできない。よって、時間経過後に対戦相手として現れる過去の身体動作は、自分にとって予期せぬ動作となる。この主体的/客体的な身体体験のずれを利用し、自己との白熱した戦いを実現することを目指す。具体的には、体験者はまずノンプレイヤーキャラクターと戦う。その際の身体動作は記録され、次の相手アバターの動きとなる。そしてその後は、現在の身体動作が次の相手アバターの動きとなる、という手続きを繰り返す。

中継を止めるな~究極のフォーミュラレース中継体験~
(岐阜大学大学院自然科学技術研究科知能理工学専攻)

あなたはフォーミュラレースの中継を見たことはありますか?人間の眼ですら追えないフォーミュラマシンが近くを通り抜けていく恐怖の中、専属カメラマンはマシンの姿を一瞬たりとも逃すことなく映して迫力ある映像を届けています。我々は彼らに注目しF1中継を行う体験を提供します。間近をマシンが300km/s以上で走り抜ける風と音を全身で感じながら、独自のデバイスである大きなカメラを操り生中継を成功させよう!

Voice be Chord ~眠れぬ森のケルベロス~
(多摩大学経営情報学部経営情報学科)

本企画では、正確で綺麗な和音から生まれる倍音現象を体験者の声で作り出す体験を提供する。倍音現象には、厳密に正しい音程が求められるため、合唱経験者であっても体験することは難しい。ギリシャ神話のケルベロスを眠らせることを設定上の目的とし、VR空間内に表示されるインジケータで声の高さを調整する。体験者の声の周波数が、求める周波数と厳密に一致していない場合でも、一定範囲の周波数成分の合計を強度とし、出力することで、「倍音現象」を誰でも体験できる。体験者にそれぞれ自身の声を使って倍音が聞こえた嬉しさと和音の心地良さを感じてもらうことを目指す。

マルチモーダル瞑想世界への誘い
(広島市立大学情報科学部医用情報科学科)

瞑想は,リラクゼーション効果や感情の制御, 集中力の向上などの効果が報告されている.しかし,瞑想状態を維持することは初心者には難しく,瞑想状態の判断も困難である.本企画では,体験者の生体情報により,マルチモーダル感覚呈示を動的に変化させることで,感覚が研ぎ澄まされていく体験を提示する.また,瞑想状態をバイオフィードバックとともに提示することで,瞑想体験の入口となることを目指す.

耳研澄装置製造工場
(情報科学芸術大学院大学メディア表現研究科)

誰もが一度は海や川、プールなどで水中に潜り、水中と陸上との音の乖離を経験したことがあるのではないでしょうか。それは、音が、空気よりも密度の高い水を伝達することで、陸上の全ての音が遠くに聞こえ、普段とは異なる音の聞こえ方になるためであります。水中に一気に潜り、一瞬にして陸上から隔離され静寂を感じるその瞬間、人は初めて自身の音の聞き方に意識を向け、無意識の内に耳を研ぎ澄ますのです。そこで、我々、株式会社耳研澄装置は、そんな体験をあらゆるシチュエーションにおいても実現する「耳研澄装置」を開発致しました。体験者は、この「耳研澄装置」を通じて音の聞こえ方に対する意識を深める絶好の機会を得ることができるに違いでしょう。

YamatoUta VR Recorder
(筑波大学)

本企画では,百人一首の和歌に込められた情景を,バーチャルリアリティ(VR)技術を用いて再現することを目的とする.視覚,聴覚,触覚,温度感覚に働きかけることで,和歌の世界観を没入感高く体験できるシステムを開発する.これにより,現代人が和歌の美しさや深みを再発見し,新たな創作活動につなげることが期待される.本企画は,日本文化の魅力を現代技術で表現する新しい試みであり,文化理解や芸術表現の可能性を広げるものである..

色彩の魔法旅人 ~消えゆくカフェテラスを救え~
(大阪大学大学院情報科学研究科情報システム工学専攻)

絵画を見ているときにふと,この美しい世界の中に立ってみたいと思ったことはないだろうか.この思いを実現すべく,本企画では,AR/VR技術を用いた「絵画の世界に入る体験」を提供する.これにより,従来とは異なった,動的で没入感のある新しい芸術を楽しむことができる. 是非この体験を通して,新しい芸術の世界への入口に立ってみて欲しい.

バーチャル脱皮
(東京工業大学工学院情報通信系)

本企画では爬虫類が行うような「脱皮」をする体験をつくりだす.HMD(Head Mounted Display)による抜け殻の視覚情報提示と腕に取り付けた脱皮感覚提示デバイスによる触覚により,体験者へ自分の腕を脱皮させる感覚を与え,一皮むける体験を提供する.

遅刻回避!大体何でも融かす手
(名城大学理工学部情報工学科)

本企画では物体を融かす体験において,融ける際の手に伝わる抵抗感及び固体から液体に変化する際の液体感を提示する.ユーザが右手に液体感提示手袋を装着した後,体験が開始される.手元のコントローラで操作を行い,混雑したエリアを避けて進むと障害物が現れる.その際に抵抗感提示装置を徐々に押すことで,融解する際の物体の抵抗感を手から感じることができる.同時に液体感提示手袋にあるチューブから粘性の液体が流入され,物体を融かす際に手が沈み込む液体感を感じることができる.

チャレンジ枠作品

下記の作品についてはチャレンジ枠としてLEAP STAGEへの出場をかけ、VR学会大会で展示発表を行います。

  • 星のリリィ
  • 飛んでけ鉄拳!Rocket Puncher
  • 遠隔MRロボットアーム制御によるスマートな3Dスキャンシステム