LEAP Stage

LEAP Stage (決勝大会) ではSEED Stageを通過したチームが制作した作品をIVRCの審査委員・実行委員が体験し,最終審査の結果を発表します.11月初旬に各作品を国内の3箇所で審査員が体験し,その様子をビデオ撮影します.11月14日には,この体験の様子をオンライン配信でお伝えするとともに,各チームからプレゼンテーションを行い,審査結果を発表します.


スケジュール

日時:2020年11月14日(土)

13:00-15:00 審査・プレゼンテーション(Youtube)

17:00-18:00 表彰式 (Youtube Live)

※ IVRC LEAP StageはSCIENCE AGORA 2020のイベントとして実施します.


LEAP Stage出場作品

きっとCutKit: 完全感覚Nail Clipper

(電気通信大学 情報理工学域)

本企画では,いつでも爪切りが体験できる「きっとCutKit」を提案する.また,本企画で作成するデバイスは,スマートフォンの磁気センサを利用するといった工夫で制作に必要な電子部品等を少なくすることで,自宅での触覚体験をより手軽なものとすることを目指した.

Augmented Sequencer: TaniHaru

(石川工業高等専門学校 電子情報工学科)

AugmentedSequencerはミュージックシーケンサを触覚フィードバックとオーディオリアクティブな映像で拡張し,より直感的に楽しい操作体験を実現することを目的とするエンターテイメント作品である.今回は主に作品のシステム構成,触覚フィードバックと映像により体験がどのように変化したかについて発表する.

ネイバー・インベイダー: 時空警察

(電気通信大学 大学院情報理工学研究科)

本企画は家の中でもエンターテインメント施設のアトラクションのような体験を行えるシステムを作成・デザインする.ハードウェアなどの機材を使用する代わりに,体験のコンテキストとしてSF風のストーリーを提示と友人や恋人,家族に「協力者」として体験に参加してもらい,音声提示などインタラクションを行うことで体験の没入感を向上させる.ハードウェア機材の利用を抑え,DIYで気軽に体験できるようなシステムデザインを目指した.

そそぎそそがせ: 日本のんだくれ連合

(大阪大学 大学院情報科学研究科)

飲み会においてコミュニケーションを円滑にするお酌は、相手と対面で会うことができない場合には成立しない。本企画では対面で会うことができない相手とお酌をし合う体験を実現することを目的とする。そこで自分で自分のコップにお酌をしているのにも拘らず、相手にお酌をしている、同時にされているように感じるような双方向的な体験を実現し、オンライン飲み会のさらなる可能性を探る。

テレポ腕ーション : アームワーパー

(大阪大学 大学院情報科学研究科)

本企画では箱型のデバイスを用い,ユーザの手だけが世界中の砂漠や熱帯雨林といった別空間に飛ばされる(テレポーテーションする)感覚を味わえる.実現のためユーザがいる空間とは異なる温度・湿度・風を再現した箱を用意し,腕に触力覚提示する.また断絶感を実現するために,箱内部と箱外部の間に意図的に層を作り,空間の境界を触覚情報として強調させることで,ユーザに箱内外部空間の差異をより知覚しやすいようにしている.

在宅茶会: MHK2020

(青山学院大学 総合文化政策学部)

本企画は2名の体験者が「亭主」と「お客」に分かれてリモート茶会を開催する。使用機材はゲーミングPCとヘッドマウントディスプレイ、モーションキャプチャ、ロボットアーム、カメラ、茶道具を使用する。「亭主」と「お客」はVR空間内に設計されたVR茶室で対面する。「亭主」がVR茶室で抹茶を点てる動作を行うと「お客」の場に用意したロボットアームが「亭主」と同じ動作を行い抹茶を点てる。これにより離れた場所にいる「亭主」と「お客」がお茶会を行う。

匂いの暗号 : 9bit

(慶應義塾大学 環境情報学部/総合政策学部)

本企画では,微細な平面空間に対して高密度に付与された匂い成分を知覚することで,自身の嗅覚における空間分解能が擬似的に拡張されたと感じる体験を制作する.体験者は犬の鼻を模したデバイスを装着して「匂いの暗号」の解読を目指す.匂い源定位行動のスケールを縮小する入力装置と選択的に匂いを提示するウェアラブル嗅覚ディスプレイを用いる.

物語ハコ便: Uber Stories

(電気通信大学 情報理工学域 / 大学院情報理工学研究科)

箱の性質を利用した作品は多い一方で,その性質を活かせている作品は多くない.そこで我々は「物語ハコ便」を企画した.「物語ハコ便」は箱型のインタラクティブ作品であり,箱に対する「開ける」「持ち上げる」といった動作をインタラクションのきっかけとすることで,物語に合った様々な触覚情報と聴覚情報を提示する.「物語ハコ便」の体験によって,体験者により楽しい物語体験をしてもらうことが本企画の目的である.

老化タイムラプス: HGW

(電気通信大学 情報理工学域)

本作品では,周りの景色(室内,外の街並み)がタイムラプスのように急速に変化しつつ,それらを観察している自身も急速に老化(筋力低下,手の震え,視力低下,聴力低下)が進んでいく体験を提案する.自身の体が健康な状態から老化した状態に動的にシフトしていく体験により,体験者に自らの老化を見つめなおさせることを目的とする.HMDで視力と聴力の低下を,手持ちデバイスで筋力低下と手の震えを表現する.

瞼内映像投影装置: FuGu

(東京大学 教養学部)

目をつむり思い描く、これは人間が裸で持っている最初のVirtual-Realityだ。しかしその像は非常に貧弱で、目を開き、眼前の景色やスクリーンを前にすればたちまち消えてしまう。私たちは、独自の方法で瞼の中に映像を投影し、この内側から描き出される微かなイメージと、外側から与えられるイメージを同じスケールで混ぜ合わせる新しい視覚メディアを提案する。目をつむる行為を保ったまま浮かび上がる鮮やかな色や図形は、夢のように個人的でいて、それでも他者からの受容である。