SEED STAGE

SEED STAGEの概要

書類審査を通過したチームの作品について審査を行い、協賛企業賞の授与とLEAP STAGEに進む作品の選出を行います。審査は、関西会場・関東会場に分かれ、審査委員の作品体験に基づき実施します。

  • 2022年9月2日,3日 体験審査会
  • 2022年9月12日
    • 14:00-15:20 VR学会大会OS「IVRC」(ハイブリッド形式)
    • 17:00-18:20 表彰式(ハイブリッド形式)

作品一覧

こころぴょんぴょんろーぷ
(甲南大学)

本企画は、VR上で大縄跳びを飛ぶ感覚の体験を提供する。ユーザは回る大縄に入り、縄に当たらないように跳躍を繰り返す。映像上の縄に当たった際には、その感覚を擬似的に再現した装置を用いて縄に引っかかる体験ができる。また、心拍の上昇と共に大縄のテンポが早くなる事で、複数人で大縄を跳ぶ時の緊迫感を表現する。 他には、HMDを用いた視聴覚提示、跳躍の検知として設置検知装置、加速度検知装置といったデバイスを用いる。

手んぷら
(東北大学 電気通信研究所)

本企画ではユーザに,さも天ぷらを揚げているような体験を提供する.しかし,揚げるものは食材ではない.自分の手だ. 本企画は,自身の手を油に入れて揚げものにした料理「手んぷら」を作る非現実体験を提供する.ユーザには HMD を通して,揚げていくにつれ自身の手が次第にきつね色へと変化していく映像が,軽やかな油で揚がる音と共に提示される.それに合わせて独自のハプティックデバイスを用いて触覚刺激を提示し,手が油の中で揚げられている感覚を疑似的に表現する.これらの複数の感覚刺激を駆使することで現実では体験が難しい,自身の手を高温の油に入れて揚げるという全く新しい体験ができるだろう.

自己とタコ
(UT-virtual)

複数人で一つのアバターを操作する融合身体を介して,IでもありWeでもある(We-mode)身体体験が可能になった.本企画では,徹底的なWe-mode状態を実現するアバターの身体特性を探究することを目的に二人で一つのタコになる体験を開発する.うねる八本の触手,その操作主体が倒錯することで私を見失ったりあなたを私だと錯覚したりする混ざり合う二人は共通の目的に向かうことで我々(We)になるかもしれない….

アメーバと遊ぼう
(慶應義塾大学理工学部情報工学科)

アメーバは長さが25~400㎛の微生物であり,本来人間が触れ合うことのできるサイズではない,また,普段生活していても目に見えるものではないのでアメーバと関わるというモチベーションも生まれにくいものである.そこで,本企画では普段関わることのないアメーバと疑似的に触れ合う機会を作る,スライムをアメーバと見立てることで,アメーバを手に取り自分の手で変形させるという体験を提供し,VR空間内の表現から得られる視覚情報を用いて,アメーバの振動や感情を提示する.

自宅でも遭難がしたい!
(会津大学 A-PxL)

山での遭難者がここ二十年増加傾向にあることをご存じだろうか. 1つの原因は, 高齢の登山者が自身の体力低下に気づかないことだ. もう1つの原因は, 近い・低いという油断による不十分な計画や服装・装備での登山だ. 本体験では, このような実際に登山をしないと気づけない身体の変化や危険を伝える. リュック型タンクや冷却システム, HMD等により夜の山で起こる寒さ, 暗さ, 落石等の遭難の原因になりうる自然現象や疲労感を再現し, 理解してもらうことを目的としている.

Pulled In The Air
(工学院大学VRプロジェクト)

 子供の時、糸を使って空を駆け巡る疾走感に憧れたことはないだろうか。本企画は糸を出して空を駆け巡るスーパーヒーローのような、糸を出した時の張力、及び空中を駆け巡る疾走感を、血圧計を基に作成した腕の圧迫装置、首にかける扇風機を使用し再現する。両手に持つコントローラーで VR 空間上のアバターを操作し、その動きを PC で処理し、ヘッドマウントディスプレイや Arduino Uno R3 で制御された扇風機及び腕への圧迫装置に出力する。それにより、空中を飛ぶ際の疾走感及び糸を出した時の感覚(主に張力)の提示を行う。

超次元VR野球
(工学院大学VRプロジェクト)

 本企画では、実際には「瞬間的な感覚」のものが「持続的な感覚」になる体験をバッティングにおけるインパクトの瞬間を用いて再現する。ユーザーは身に着けたバットと、バットに取り付けられているゴムロープを後方のホイールの動きによって、バットにボールが当たる感覚と持続的なインパクトの感覚を味わうことが出来る。また、より具体的なシチュエーションの提示によってユーザーがより魅力や興奮を味わい、楽しめるようにする。

Vivid Ground Generator - VR空間を足から堪能するハプティクス -
(中央大学理工学部)

VR空間において落下感覚や地面感覚に対して力覚フィードバックを加えることによりユーザエクスペリエンスを向上させる装着型下肢力覚提示装置 ”Vivid Ground Generator” を開発しました。本装置は、外骨格部と靴部から構成されています。外骨格部分により、水中歩行時の抵抗力を与えることができます。また、靴装置により自由に歩き回ることができ、地面感覚や落下感覚を提示可能にします。本作品では、エンターテインメントとして3D横スクロールアクションゲームを構築し提案装置を適応しました。

やがて雪だるまになる
(甲南大学)

VR上で疑似的に雪玉を転がし,雪だるまを制作する体験を提供する. 体験者はHMDを用いた視聴覚提示装置や雪玉を転がす際に感じる温度感覚を体験できる装置を装着する.同時に,雪玉を転がす際に感じる重さや大きさを感じられるデバイスを用いる.それによって,疑似的に雪原にいる体験を提示し,実際の雪玉を転がす感覚と遜色のない体験ができる.

ハンドソード
(多摩大学経営情報学部経営情報学科)

本企画では、VR空間で、手刀で物を切る体験ができるようになることを目的としている。私達は子供の頃から「手刀で物が切れるようになりたい!」と願ってきた。しかし、実際に行えるようになるには血が滲むような鍛錬と生まれ持った才能が必要になるに違いない。そこで、本企画では誰でも手刀で物を切る感覚を味わえるシステムを開発する。

適法!日本酒醸造シミュレータ
(慶應義塾大学理工学部)

自宅で行うと酒税法に反してしまう日本酒の仕込み工程を、VRを用いて合法的に体験できるコンテンツを提案する。システムはHMDによる視聴覚呈示、アロマオイルによる嗅覚呈示、ジャイロ効果による力覚呈示から構成され、もろみの入った大樽をかき混ぜる感覚を多角的に再現する。また、逐一計器を見ながら混ぜ方を判断するシミュレーションゲーム的側面も有しており、体験者は体験を通して日本酒をより身近に感じられるようになることが期待される。

MEcholocation
(岐阜大学工学部)

本企画「Mecholocation(メコロケーション)」のテーマはエコロケーションを体験することである.エコロケーション(反響定位)は通常,イルカやコウモリが超音波の反響を使って周囲の物体の位置や大きさを把握することだが,極稀な例として人間でも目が不自由であることを補うために舌打ちの音によって周囲の状況を把握する能力を身に着けた人がいる.本企画ではこの舌打ちに着目し舌打ち音の反響をVR内で視覚化することで,誰でもエコロケーションを疑似体験することができる.

Mechanical Brain Hacking:ロボットアバタを用いた 自らの脳改造・身体システム改造体験
(東京大学大学院学際情報学府/東京大学大学院情報理工学系研究科)

生体の脳は侵しがたく、活動を観察し難く、それゆえに神秘性を持つ。では、機械の脳ならば?本企画では、手足の殆どが動かない壊れかけのロボットとなり、自らの脳を開いて脳内回路を修理し、身体システムをリアルタイムに修復・改変する体験を提供する。ロボット脳内の「意識モジュール」から四肢へ伸びる回路を繋ぎ直すことにより、四肢の操作を獲得する。また、回路を繋ぎ間違えた時には、現実と異なった形で四肢が動作するようになる。脳を侵される感覚を触覚刺激により、身体操作を獲得する感覚を電気刺激により提示する。自らの脳・身体システムの改変を通し、ユーザは機械身体を持つ意識体としての価値観に触れる。

究極の砂時計体験
(慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科)

本企画では、砂時計の中に入る体験を作成した。そのため、砂時計の中で起きると考えられる「砂が上から落ちてくる感覚」、「砂に埋もれる感覚」といった現象を、様々なデバイスを組み合わせ再現することで、砂時計内でのできごとを体験者がリアルに経験できる作品を製作した。この作品の目的は、砂との接点を作るだけでなく、今まで外から見ていたものを内側から見つめ直すきっかけを与えることである。また、普段と違ったスケール感の視点を味わうことができるため、エンターテインメント性のある体験となるようデザインした。

lo_op
(電気通信大学)

道端のゴミ袋を猫と見間違える現象に着目し,日常風景で物を見間違える現象を意図的に何度も生じさせる体験を提案する.人間の周辺視野の空間解像度が低いことを利用し,中心視野で見ているときと周辺視野で見ているときのそれぞれで対象の外見を入れ替えることにより,見間違いを再現する.

👉 Mixed-hands 👈
(奈良先端科学技術大学院大学 先端科学技術専攻)

皆さんは利き手を怪我したことはありませんか? 利き手は転倒時に咄嗟に出てしまうため、怪我のリスクの高い部位と言われています。しかし、利き手を負傷してしまうと、箸を持つことが難しくなり、慣れない非利き手で扱うことを余儀なくされます。 こんな時、両利きだったらなと思いますよね。 そこで、私たちは利き手が使えなくなった緊急時に備えられるよう非利き手トレーニングシステムを開発しました! ゲーム感覚で非利き手のトレーニングができるだけでなく、利き手との協調動作により利き手からのスムーズな乗り換えも可能です! 皆さんも両利きになりませんか? Let’s mixed-hands!!

紙は鳴く
(静岡大学大学院 総合科学技術研究科 情報学専攻)

本作品では,体験者に紙を破ってもらい,紙の破れる音をリアルタイムに変換して体験者に提示する.紙の材質によって紙の破れる音は異なるが,逆に,紙の破れる音を操作することによって破る対象物を連想できるのではないかというアイデアが発端である.体験者が紙に対して物質としての紙を超えた対象物を想像するような体験を構築する.

四転五起季
(龍谷大学理工学部電子情報学科)

四転五起季(よんころびごおき)とは、つまずきという感覚を仮想環境内で安全に体験することができるものです。体験では切り替わる四つの季節を散歩していく中で、思いもよらずつまずいてしまいます。砂と雪の踏みしめ感覚を袋に入れたビーズとペルチェ素子で再現しています。また、硬いものにつまずく感覚をソレノイドによって、砂や雪に埋もれる感覚を袋に入れたビーズをソレノイドで押すことで再現しました。

壁歩き体験~ヤモリになろう!~
(慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科)

地球上のすべてのものは地球から重力を受けており,我々人間は自力で壁をよじ登ったり天井を這ったりすることは不可能である.しかし,人間以外の生物でこれらが可能である生物も多くいる.壁をよじ登りたい,天井を這いたい,普段何気なく目にしている壁や天井をいつもとは違った視点で眺めてみたいという思いでこの作品を制作した.四本足で身体的に近い点,手を吸盤のように使うことがイメージしやすい点から,ヤモリになりきることにより壁をよじ登ったり天井を這ったりという非日常を体験できるシステムを検討した.

成長する竹馬
(慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科)

竹の成長速度の速さに着目し、徐々に伸びる竹馬に乗るという非現実的でスリルのある体験を提案する。体験の中で主に触覚の変化を用いることで非現実的な体験をゲームの世界にとどまらせず、現実で起きているかのように錯覚させることを試みた。竹が伸びている感覚と巨大な竹馬の乗りづらさの2点に焦点を当て、これらの感覚提示として非対称振動刺激による牽引力錯覚や、腱振動刺激による運動錯覚を用いた実現方法を検討した。

二人三腕脚
(熊本県立大学)

本作品は 2 人で行うパーツ交換型の VR 体験を可能にする.VR 空間上には,二体のアバターが存在し,現実のユーザらは,一部パーツが交換された状態で課題をクリアする必要がある.例えば,正しい操作対象のアバターの景色が見えるのではなく,協力している相手ユーザの操作対象となるアバターの景色が見えており,場合によって,片手・片足も交換して操作しなければならない.難易度の異なる複数の課題をクリアしていくごとに元のアバター操作が可能なパーツが戻る.最終的には操作が完全に正常化するため,自由な操作体験を獲得する開放感と互いに協力することで生じる信頼感が得られる作品である.

心臓を掴まれる -掌-
(電気通信大学大学院情報学専攻)

本体験では, 心臓を模したデバイスを触ること・触られること, そして, それに伴う胸部への触覚フィードバックによって, 心臓を掴まれる, 掴む体験を提示する. 私たちは私たち自身の身体なしに生きることが出来ないが, 普段身体を意識することなく生活している. 本体験を通じて, 生命活動にとって重要な役割をもっている心臓に意識が向くようになるのではないか, そして, 心臓に意識が向くことによって自分自身の生命らしさを強く実感できるのではないかと考えている.

VR福笑い
(電気通信大学)

 近年のVRの世界にて「現実ではありえない知覚体験」が注目されている。このような分野が持つ高いエンターテイメント性に注目し、我々はこの知覚体験をより楽しく行う事のできる方法を提案する。そこで、顔のパーツを好きな位置に動かして楽しむ、日本の伝統的な遊び「福笑い」に着目した。本稿では、VR空間上のアバターの顔パーツ(目・鼻・口・耳)を本来とは異なる場所に動かすことで、各パーツによる視覚・聴覚フィードバックを行う。両目を別々の場所に動かすことで左右の目それぞれで異なる世界を見たり、耳を手へ持ってくることで手で音楽を聴く事が可能となる。

復活枠作品

下記の作品については復活枠としてLEAP STAGEへの出場をかけ、VR学会大会で発表を行います。

  • 育て台風くん(サレジオ工業高等専門学校 機械電子工学科 IVRCプロジェクト)
  • #チョキしか勝たん(名城大学理工学部情報工学科)
  • コロコロコロコロ(東京工業大学工学院情報通信系情報通信コース)
  • Virtual Earth Fulness(奈良先端科学技術大学院大学 先端科学技術研究科)