不思議な家(2004)

森の民 /電気通信大学・青山学院大学

[作品概要]

チーム「森の民」のメンバーによって製作された「不思議な家」は,2004 年度 8 月末に開催された IVRC 東京予選大会で 5位に選ばれた作品です.
「不思議な家」はチーム代表者の「ロシアの人形マトリョーシカのような作品を作りたい」というアイデアが基となって出来上がった作品で,空間が連鎖している様子を体全体で体験してもらおうというコンセプトがあります.この作品は人が入れる「大きな家」とその中に置かれているミニチュアサイズの「小さな家」で構成されています.この作品の中心となる機能は「窓デバイス」と呼ばれているものです.
これは,ミニハウスからのカメラの撮影映像を「大きな家」のディスプレイに表示し,「大きな家」の窓からのカメラの撮影映像を「小さな家」のディスプレイに表示して,家の外の家,さらにその外にも家という,空間が連鎖している様子を一番如実に表すものとなっています.特にこの機能では,体験者に位置検出センサ付の帽子をかぶってもらい,体験者の目線の位置を大まかにつかむことで,より自然に近い映像をディスプレイに表示できるようにする工夫がなされています.
このほかにも,「小さい家」が動かされたり,ノックされたりするのを加速度センサ,ボリューム,衝撃センサで読み取り,それらの値によって「大きな家」を偏心モータで揺らしたり,スピーカから効果音を鳴らしたりするということも行っています.
最後に,この「不思議な家」はまだ,改良の余地がたくさん残されている,体験者の行動の自由度を高めた作品となっています.

[ 東京予選大会映像 ]